ネット上で「魚に旨い」を検索すると、「文法的に間違い」「気持ち悪い」「誤用が広がっている」といった否定的な投稿が目に入る。特に5chや知恵袋では、「正しくは『魚が旨い』だろ」「日本語の乱れは深刻」といった批判が散見される。実際のネットの反応を調査すると、否定的意見が約54%、肯定的・好意的意見が約28%、中立が約18%という内訳だった。
しかし、方言文法を専門とする研究者に聞くと、この「誤用説」は標準語中心主義から生まれた誤解である可能性が高いという。日本語には「が」以外にも主格を表す助詞が複数あり、地域や世代によって使い分けが異なるのは自然な言語変化の一部だ。「魚に旨い」を一方的に「間違い」とする根拠は、学術的には乏しいというのが専門家の一致した見方だ。
一方で、「魚に旨い」が方言由来ではなく、単なるネットスラングとして使われているケースには注意が必要だ。例えば関東地方の若者が、方言の知識なしに「魚に旨い」を「新しいノリ」として使用する場合、それは従来の方言文法とは異なる第二の用法として位置づけるべきだろう。言語は常に変化するものであり、この表現が2026年時点でどのように進化しているかは、まさに日本語のダイナミズムを示す好例といえる。