芸能界には、顎のラインや骨格に際立った特徴を持ち、それを巧みに笑いへと結びつけているタレントが多数存在します。画面越しに強烈な印象を焼き付ける彼らの台頭は、決して偶然の産物ではありません。
代表格といえば、アインシュタインの稲田直樹です。吉本興業の「ブサイクランキング」で歴代トップクラスを極めながらも、本人は「吉本で一番男前」「生まれ変わってもまた自分になりたい」と胸を張って言い切ります。この揺るぎない自信と底抜けのポジティブオーラが、いじりを「ポジティブな爆笑」へと反転させました。漫才の冒頭で顎のフォルムを自らネタにしつつ、卓越したワードセンスで客席を一気に引き込む構成力は、劇場舞台の現場でも高く評価されています。
また、吉本新喜劇で異彩を放つ諸見里大介も外せません。特徴的な顎の骨格に起因するサ行が言えない「滑舌の悪さ」を逆手に取り、新喜劇の定番ギャグとして定着させました。言葉がうまく伝わらないもどかしさを舞台全体のアクションへと昇華する身体表現は、伝統芸能的な洗練さえ感じさせます。
さらに、かつてバラエティ番組でお茶の間を沸かせたくりぃむしちゅーの有田哲平や博多大吉、ココリコの遠藤章造・田中直樹など、名だたるベテラン芸人たちも節目節目で顎のラインを巧みにトークへ組み込んできました。彼らに共通しているのは、外見の特徴をきっかけに視聴者の視線を捕らえ、その直後に卓越したトークスキルや企画力で確固たる実力を証明している点にあります。