Web上にはプロテインに関する真偽不明の言説が溢れています。専門的な知見から、現場で頻出する誤解のベールを剥がしていきます。
まず代表的なものが、「プロテインを飲むと必ず下痢をする、お腹が張る」という悩みです。この主因の9割以上は、牛乳に含まれる糖質「乳糖」を分解する酵素(ラクターゼ)の活性が低い乳糖不耐症に起因します。日本人成人の約7割から8割が多かれ少なかれこの体質を持つとされています。WPC製法のホエイで下痢を起こす場合でも、乳糖を99%近く除去したWPI製法に切り替えるか、植物性のソイプロテインに変更するだけで、消化器トラブルは劇的に解消されます。
もう一つの根強い噂が、「男性がソイプロテインを飲むと女性ホルモンが増えて筋肉がつかなくなる」「男性機能が低下する」という言説です。しかし、複数のメタアナリシス(質の高い学術論文の統合解析)において、適量の大豆イソフラボン摂取が男性のテストステロン(男性ホルモン)濃度を低下させることはないと結論づけられています。日常的な食事と併せて1日2〜3杯のソイプロテインを飲む範囲であれば、男性ホルモンバランスへの悪影響を過剰に心配する必要は一切ありません。