この事件が日本の刑事司法において最大の注目を集めた理由は、2009年に導入された裁判員裁判において、犯行時少年に対する全国初の死刑判決が下された点にあります。
最大の争点となったのは、少年法第51条(犯行時18歳未満に対する死刑の禁止)の適用外である18歳以上の少年に対し、従来の量刑基準である「永山基準」に照らして死刑を選択すべきかどうかでした。弁護側は「犯行時18歳という若年性」「更生の可能性」「生い立ちの不遇」を挙げ、無期懲役が妥当であると主張しました。
しかし、仙台地裁(裁判員裁判)は2010年11月、求刑通り死刑判決を言い渡しました。判決理由として以下の点が厳しく指摘されています。
- 計画性の高さ:事前に殺傷力の高い牛刀を購入し、逃走経路まで想定して襲撃した点。
- 残虐な犯行態様:抵抗できない被害者らの急所を狙い、深い刺創を何度も負わせた残忍さ。
- 結果の重大性:未来ある2名の若者の命を奪い、1名に重傷を負わせた被害の甚大さ。
- 更生可能性の限界:自己中心的で不条理な動機に酌量の余地はなく、若年であることを考慮しても極刑を回避する決定打とはならない点。
その後、仙台高裁での控訴棄却を経て、2016年6月に最高裁判所第一小法廷(大谷直人裁判長)が上告を棄却。これにより、千葉祐太郎死刑囚の死刑が確定しました。最高裁は「被告人の年齢や生育環境など酌むべき事情を最大限考慮しても、刑事責任は重大であり、死刑の選択はやむを得ない」と判示しました。