御座石神社の境内およびその周辺には、「田沢湖の七不思議」に数えられる名所や伝説の奇岩が点在しています。参拝時に見逃せない代表的なスポットを紹介します。
まず参拝者を圧倒するのが、湖水に張り出すように建てられた「湖上の朱塗り鳥居」です。鳥居越しに広がる田沢湖の水平線と対岸の秋田駒ヶ岳の山並みは、四季折々に表情を変える絶好の景観美を誇ります。神域への結界を示すこの鳥居の前では、静かに一礼して湖面に向き合うのが古くからの作法です。
境内右手には、辰子姫が自らの姿を映して髪を結い整えたと伝わる巨岩「鏡石(かがみいし)」が鎮座しています。表面が平滑に削られたその岩肌は、まるで古代の鏡のように光を反射し、辰子姫の美への情熱を今に伝えています。
さらに、日照りの際に動かすとたちまち雷雨を呼ぶと伝えられる「雨乞石(あまごいいし)」や、1本の幹から複数種の樹木が生い茂る「一本木」、辰子姫が飲んだとされる湧き水跡など、古代の自然崇拝が息づく見どころが徒歩数分圏内に密集しています。神社の裏手に広がる鬱蒼とした森の気配と、どこまでも澄んだ湖水のコントラストは、訪れる者の心を澄み渡らせてくれます。