徐行とは時速何キロ?道交法の定義と一時停止との違い・罰則を徹底解説

徐行とは時速何キロ?道交法の定義と一時停止との違い・罰則を徹底解説

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道路交通法第2条第1項第20号において、道路交通法の定義としての徐行は「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行すること」と規定されています。条文内に「時速〇キロ以下」といった具体的な数値基準は記載されていません。この抽象的な表現こそが、多くのドライバーに「時速20kmや30km程度まで減速すれば徐行になる」という危険な誤解を生む原因となっています。

警察庁の指導基準や過去の裁判例において定着している法解釈では、「直ちに停止できる速度」とはブレーキを操作してから概ね1メートル以内で完全停止できる速度を指します。これを車の速度計に換算すると、実質的には時速10km以下(一般的な歩行速度と同等の時速4〜8km程度)が実務上の確固たる基準です。

なぜ時速20kmでは徐行と認められないのか。その理由は、ドライバーの反応時間と物理的な制動距離にあります。

危険を察知してブレーキペダルを踏み、実際にブレーキが効き始めるまでに進む距離を「空走距離」、ブレーキが作動してから車が完全に止まるまでの距離を「制動距離」と呼び、この2つを足したものが「停止距離」です。ブレーキの空走距離と制動距離の観点から検証すると、時速20kmで走行している車両であっても、ドライバーの認知反応に約0.75秒かかるとすれば空走距離だけで約4.2m、制動距離を含めると停止までに約6〜7メートル以上の距離を要します。これでは目の前に歩行者が飛び出してきた瞬間に停止することは物理的に不可能であり、「直ちに停止できる状態」とは到底言えません。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。