広さに制約がある日本の住宅環境において、0.4坪〜0.5坪のトイレに手洗い器を美しく納めるための設計手法が確立されています。
代表的な手法が「壁面埋め込み型」の採用です。一般的な木造住宅の間柱(厚み約100mm前後)の空間を利用してキャビネットの一部を壁内に埋め込むことで、室内への出幅をわずか10cm〜15cm程度に抑えられます。これにより、通路幅を50cm以上確保でき、立ち座り時の動線を一切妨げません。
一方、意匠性を重視した「独立カウンター造作」では、奥行きを抑えた長尺カウンターの上に半埋め込み型のベッセルボウルをレイアウトする構成が主流です。水はねによる壁紙の黒カビや劣化を防ぐ対策として、ボウル正面および側面の壁にメラミン化粧板(キッチンパネル)やモザイクタイルを高さ30cm〜40cm程度張り巡らせる現場処理が定着しています。