「一蓮托生」の読み方は「いちれんたくしょう」です。日常表記で「一連托生」や「一蓮託生」と誤記されるケースが散見されますが、正しくは植物のハスを指す「蓮」に、身を寄せる・生を受けるという意味の「托」を組み合わせた漢字を用います。
辞書的な意味としては、主に以下の2つが定義されています。
- 仏教用語としての原義:死後、極楽浄土の同じ蓮華(れんげ)の花の上に生まれ変わること。
- 一般的な意味:事の善悪や結果の良し悪しにかかわらず、最後まで行動や運命を共にすること。
語源の起源は、『阿弥陀経』をはじめとする浄土三部経の教えに遡ります。泥水の中から清らかな大輪を咲かせる蓮の花は、仏教において清浄と悟りの象徴です。阿弥陀如来の誓願により、現世で罪を背負った人間であっても、念仏を唱えて極楽往生を果たせば、同じ蓮華座の上で共に悟りを開くことができると信じられていました。
この宗教的救済の概念が、江戸時代に入ると現世と来世を結ぶ男女の情死(心中)や契りの文脈で広く使われるようになり、「来世でも同じ蓮の上で逢おう」という悲壮な誓約へと変化しました。それが近代以降、転じて「死なば諸共」「破滅も辞さずに行動を共にする」という、現世における強固な運命の結束を表す四字熟語として定着した経緯があります。