ソフトボールの花形といえば、腕を風車のように1回転させて剛速球を投げ込むウィンドミル投法です。しかし、投手のモーションには公認規則上で非常に厳密な縛りが設けられています。
ソフトボールのピッチャー投球ルールにおける鉄則は、「ボールを手放す瞬間、手首が体側(胴体)を通過する下手投げでなければならない」という点です。肘を曲げて横から投げたり、体から離れた位置でボールを放したりすると、不正投球(イリーガルピッチ)を取られます。
かつて国際大会や国内リーグで激しい議論を呼んだのが「跳躍(リーピング)」と「二段足(クロウホップ)」の判定でした。従来の厳密な規則では、投球時に軸足が地面を引きずっていなければならず、両足が宙に浮くジャンプ投球は反則とされていました。しかし、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)による段階的なルール改定と、2026年最新ソフトボール公式ルール改定の運用方針を受け、男子競技を中心に着地足の踏み出し動作に関する規制緩和や国際基準への統一が定着しています。ただし、軸足を前に蹴り直して前進してから投げる露骨な不正ステップは厳しく取り締まられます。
ピッチャーが投球動作中に停止したり、規定外の投球を行った場合、審判から「イリーガルピッチ」がコールされます。この場合、打者には「ボール」が1カウント加算され、走者がいる場合は全員に安全進塁権(1個の進塁)が与えられるため、一瞬のフォームの乱れが試合の命運を分けます。