親知らず4本抜歯体験談!全身麻酔入院と術後の腫れや費用の全真相

親知らず4本抜歯体験談!全身麻酔入院と術後の腫れや費用の全真相

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4本同時抜歯の最大の難関は「左右どちらの奥歯でも食べ物を咀嚼できない」という点にある。術後1週間を快適に乗り切るためには、入念な食事の備蓄と口腔ケアの正しい知識が欠かせない。

入院中から退院直後にかけての主食は、噛まずに舌と上顎で押し潰せる流動食が中心となる。市販のゼリー飲料、プリン、温泉卵、冷ましたポタージュスープ、豆腐、具なしの茶碗蒸しが心強い味方となる。特に、エネルギーとタンパク質を効率的に補給できるプロテインドリンクや高カロリー栄養ゼリーは、体力の低下を防ぎ組織の修復を早めるために重宝する。少し回復してきたら、白米の粒が残らない程度に煮込んだおかゆや、短く刻んだ柔らかいそうめんへ移行していく。

食事の際に最も厳重に注意すべきルールが、「ストローを使って水分を吸い上げないこと」である。口腔内にストローで強い陰圧をかけると、抜歯後の穴を満たして骨を保護している「血餅(けっぺい:血液が固まったゼリー状のフタ)」が容易に吸い出されてしまう。

もし血餅が剥がれ落ちてしまうと、あごの骨が口内に直接露出する「ドライソケット」と呼ばれる極めて危険な状態に陥る。ドライソケットを発症した場合、術後数日経ってから耳の奥や側頭部まで突き抜けるような耐え難い激痛が走り、完治までに数週間から数カ月の激痛治療を余儀なくされる。予防のためには、以下の3原則を徹底して遵守しなければならない。

  • 激しいうがいの絶対禁止:処方されたうがい薬は口に含んで頭を軽く傾ける程度にし、決してブクブクと音を立てて吐き出さない。
  • 舌や指で触れない:抜歯窩に挟まった食べかすが気になっても、舌先や爪楊枝でほじくり出す行為は厳禁。清潔なぬるま湯でそっと口をゆすぐだけに留める。
  • 術後2週間の完全禁煙:タバコに含まれるニコチンは毛細血管を急激に収縮させ、血餅の形成を決定的に妨害する。電子タバコであっても吸引時の陰圧と化学物質によりリスクは跳ね上がる。

また、下あごの親知らずが神経の走行路(下歯槽神経管)に近接している場合、抜歯器具の圧迫や神経の牽引によって、術後に下唇や顎の皮膚にしびれが生じる「下歯槽神経麻痺」のリスクが数パーセント存在する。最新の口腔外科では、事前に歯科用CT(3次元X線)を撮影して神経と歯根の位置関係をミリ単位で把握し、リスクが高い場合は歯冠だけを切除して歯根を残す「コロネクトミー(二段階抜歯)」といった術式を選択することも可能だ。万が一術後に違和感が残った場合でも、早期にビタミンB12製剤(メチコバール)やアデホスコーワの投与を受けることで、多くは数カ月かけて回復に向かう。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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