初代イエローフォーの突然の離脱という絶望的な状況のなか、第11話から投入されたのが、牧野佐代子氏演じる2代目イエローフォー・矢吹ジュンでした。矢吹ジュンは元オリンピック候補のアーチェリー選手という設定で登場し、初代の小泉ミカとは異なる明るさと行動力でチームに新風を吹き込みました。
牧野佐代子氏は当時、所属事務所の期待を背負って急遽オーディションおよびキャスティングされた新星でした。突如放り込まれた過密日程のなか、他の4人のキャスト陣(阪本良介氏、太田直人氏、大須賀昭人氏、岡田恵和氏)も新メンバーを温かく迎え入れ、チームの結束を高めていきます。
何より驚嘆すべきは、メインライターを務めた脚本家・曽田博久氏をはじめとする制作陣の構成力です。急遽作り出されたはずの「バイオキラーガン」と「反バイオ粒子」の設定は単なる帳尻合わせに終わらず、後半の強敵・バイオハンター・シルバの登場や、バイオマン5人が背負う宿命のドラマへと発展していきました。現場のアクシデントを逆手に取り、シリーズ最高峰と称される重厚なSF叙事詩へと昇華させた東映制作陣の気概は、現在の視点から見ても特筆に値します。