双方が真っ向から対立した焦点は、楽曲のサビに登場する印象的なフレーズでした。問題視されたのは、槇原氏が作詞した以下のフレーズです。
「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」
これに対し松本氏側は、自身の代表作『銀河鉄道999』の劇中セリフや自身が色紙に好んで揮毫する言葉である「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」という表現を盗用されたと主張しました。単語の配置やリズムに明確な類似性があり、松本氏独自の独創的な思想表現であるという論理です。
一方の槇原氏は、盗作疑惑を断固として否定。「作品を侮辱されたままでは音楽活動を続けられない」とし、自身が独自に紡ぎ出した言葉であり、松本氏のセリフを模倣した事実はないと反論しました。言葉の並びが似ていたとしても、それが著作権法上保護される創作的表現と言えるのか、それとも一般的なアイデアや日常表現の範疇なのかという点が、槇原敬之と松本零士の著作権問題の真相を探る最大の争点となったのです。