日本国内で開催されてきた「花博」と銘打つイベントは、すべてが同じ規模・格式で開催されてきたわけではありません。国際的な園芸博覧会は、オランダに本部を置く国際園芸家協会(AIPH)の承認によって明確にランク分けされています。中でも最高峰に位置付けられるのが「A1認定」であり、開催期間や会場面積、国際出展国の規模において極めて厳格な基準が課されます。
1990年の大阪開催以降、日本各地で地方博や地域振興を主目的とした花と緑のイベントが企画されました。阪神・淡路大震災からの復興の象徴として建築家・安藤忠雄氏がグランドデザインを手がけた「淡路花博ジャパンフローラ2000」、そして浜名湖周辺の観光基盤強化と緑化推進を掲げて約544万人を集めた「浜名湖花博(2004年)」などが代表格です。しかし、これらはAIPH基準ではB級などの小規模区分や国内特別博としての位置付けでした。2027年に横浜で開かれる博覧会は、実に大阪以来37年ぶりとなる最高峰「A1認定」の国際園芸博覧会となります。
歴代花博の開催地一覧を俯瞰すると、1990年代の拡大路線から、2000年代の「復興・環境再生」、そして2020年代の「カーボンニュートラル・持続可能性」へと、国際園芸博覧会が担う社会的使命が劇的に変化している事実が浮き彫りになります。