ある特定の年にカメムシが異常発生する現象には、気象条件と森林生態系のサイクルが深く関わっています。
最大の引き金となるのが暖冬傾向とスギ・ヒノキの結実量です。冬の寒さが穏やかだと、山林の落ち葉や樹皮の隙間で越冬する成虫の生存率が跳ね上がります。さらに春先から夏にかけて、幼虫の主要な餌となるスギやヒノキの実(球果)が豊作になると、個体数が爆発的に増加します。
秋になりスギやヒノキの実が熟して落ちると、餌を失ったカメムシの大群は次なる栄養源や越冬場所を求めて人里へ大移動を開始します。これが秋の「突如とした大量飛来」の正体です。彼らは寒さをしのぐため、住宅のサッシの隙間、換気扇のダクト、エアコンのドレンホースなど、わずか2ミリ程度の隙間を見つけて室内に潜り込みます。