古くからの贈答儀礼において、目上の人に贈ってはいけないとされている品物がいくつか存在します。近年は気にしない人も増えていますが、形式を重んじる年配の上司へ贈る際は注意が必要です。
・靴下・スリッパ・靴などの履物:「相手を踏みつける」「見下す」という意味合いに繋がるため、目上の上司への贈り物としてはタブーとされています。
・時計・鞄・筆記具:「より勤勉に働きなさい」という励ましの意味が含まれるため、本来は目上から目下へ贈るものとされています。ただし、転職する同僚や後輩へのエールとして贈る分には問題ありません。
・ハンカチ:漢字で「手巾(てぎれ)」と書くことから、縁切れを連想させる場合があります。贈る場合は上質なギフト用パッケージのものを選び、一言メッセージを添えて誤解を防ぐ配慮が必要です。
・現金やギフトカード:「生活に困っている人を助ける」というニュアンスを含むため、目上の人へ現金をそのまま包むのは避けるべきです。自由に選んでほしい場合は、丁寧な装丁のカタログギフトを選択するのが礼儀に適っています。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
送別品選びで最も大切なのは、相手の「これからの生活ステージ」に寄り添う視点です。独身で身軽に次の挑戦へ向かう若手と、家庭を持ちワークライフバランスを重視する中堅、セカンドライフに入る定年世代では、価値観の重心がまったく異なります。
相手の趣味や家族構成を詳しく知っている場合は、パーソナライズされた上質な実用品(特定の銘柄のお酒やこだわりのビジネスツール)が強い感動を生みます。一方で、業務上の付き合いにとどまり私生活を詳しく知らない場合は、無理に個性を狙わず、「消えもの(高級グルメ・洋菓子)」や「洗練されたカタログギフト」を選ぶのが、相手に心理的負担をかけない最も知的な選択となります。