イップスを克服し、通算2000安打を達成した代表格が元ソフトバンクなどの内川聖一選手です。内川選手は若手時代、右足の神経手術を受けた影響でスローイングの感覚を完全に失い、二塁ベース付近からのワンステップスローすら投げられない壊滅的な状態に追い込まれました。
内川選手が語った克服の経緯には、多くの選手が参考にすべき重要な教訓が含まれています。彼は「完璧に美しいボールを投げること」を潔く諦め、「相手の胸元に届きさえすれば、どんな不格好な球でも構わない」という割り切りの境地に達しました。さらに、内野から外野への挑戦や、塁間での投げ方を一から見直すことで、投球にかかる無意識のプレッシャーを分散させることに成功したのです。
完璧主義を手放し、「できなくても命までは取られない」と心理的な逃げ道を作ったことが、歴史的なアベレージヒッターへの道を切り拓く転換点となりました。