現在でこそバラエティ番組の寵児となり、老若男女に認知される国民的タレントとなったあのちゃんですが、その歩みは決して順風満帆なエリートコースではありませんでした。
1. 孤立と引きこもりを経験した学生時代
中学校時代から周囲の輪にうまく溶け込めず、保健室登校や不登校を繰り返していました。高校は私立の日本体育大学柏高等学校(旧・柏日体高校)に進学するものの、体育会系の校風や集団行動への強い違和感を拭えず、間もなく中退を選択します。その後は自室に引きこもり、周囲との関わりを断ってネットサーフィンやゲームに没頭する日々を過ごしていました。
2. 人生の転機となった「ゆるめるモ!」加入(2013年〜2019年)
引きこもり生活の最中、Twitter(現X)で見かけた「音楽好き・未経験者歓迎」というメンバー募集の告知に目が留まります。「自分を変えたい」という想いよりも、「面接会場へ行くことすらハードルが高い自分への挑戦」として応募。2013年9月、ニューウェイブ・アイドルグループ「ゆるめるモ!」の3期生として加入を果たしました。
水色担当となった彼女は、ステージ上で激しいヘッドバンギングやダイブを披露するなど、内向的な日常の姿からは想像もつかない感情の爆発を見せます。その刹那的で圧倒的なライブパフォーマンスはサブカルチャー界隈で瞬く間に伝説化し、熱狂的なフォロワーを生み出しました。約6年間のグループ活動を経て、2019年9月に惜しまれつつグループを脱退します。
3. ソロプロジェクト「ano」の始動と社会現象への飛躍(2020年〜現在)
2020年9月、名義を「ano」としてソロ音楽活動を本格始動。さらにパンクバンド「I's(アイズ)」を結成し、自ら作詞作曲を手がける表現者としての地歩を固めていきます。
大きな転機となったのは2022年、アニメ『チェンソーマン』のエンディングテーマに起用された楽曲『ちゅ、多様性。』の大ヒットです。キャッチーな“ゲロチューダンス”がTikTokをはじめとするSNSで爆発的なバズを巻き起こし、2023年には『NHK紅白歌合戦』初出場を果たしました。現在では音楽活動のみならず、映画の声優出演や多数の大手企業CMへの起用など、マルチなトップタレントとして確固たる地位を築いています。