商業主義の波に呑まれず、コミュニティ主導でカルチャーが育ち続けた背景には、二次創作ガイドラインの存在がある。厳しい権利管理でブランドを囲い込む大手エンタメ企業とは対照的に、原作の威厳を保ちつつもファンの創作活動を温かく見守るスタンスが徹底されてきた。
同人誌、音楽アレンジ、ファンゲーム、果ては本格的なアニメーション制作に至るまで、ファンが主役になれる舞台が常に開かれていた。クリエイターが作品を作り、それを見た別の誰かが新たな解釈を付け足す。霊夢と魔理沙は、世界中の無数の才能によって30年間リアルタイムでアップデートされ続けてきたオープンソースの神話なのだ。