事件が表面化した直後、所属事務所である吉本興業が取った対応は極めて迅速かつ厳しいものだった。従来であれば調査期間や謹慎処分を経てからの最終判断となるケースも少なくないが、今回の解雇決定は異例の速さだったと言える。現代の芸能界におけるコンプライアンス意識の高まりを受け、企業としてのガバナンスを最優先せざるを得ない情勢が背景にあった。
所属タレントの管理責任を問われる中で、事務所側が直面していた葛藤は想像に難くない。契約解除という最重処分を下した背景には、警察などの手続きの進展だけでなく、スポンサー企業や各テレビ局からの強い懸念が重なったことが大きな決定打となった。かつてない速さで進んだ降板劇の裏には、コンプライアンス至上主義時代の厳しさが色濃く反映されている。