筑紫哲也氏の時代が幕を閉じた後、最も長く過酷なプレッシャーを背負い続けたのが元NHKアナウンサーの膳場貴子氏でした。2006年にサブキャスターとして加わり、筑紫氏の病気療養に伴ってメインの座を託された彼女は、鋭利な知性と落ち着いた語り口で番組を牽引しました。
しかし、2016年春に突如報じられた膳場貴子 news23降板は、業界内に大きな波紋を広げました。表向きの理由は「2015年末に出産した第1子の育児との両立」「深夜帯から夕方枠へのシフト」と発表されました。実際、膳場氏は降板直後に同局の『報道特集』キャスターへと就任しており、局側が彼女のジャーナリストとしての力量を高く評価し、無理のない時間帯で囲い込みを図ったことは間違いありません。
しかし、当時の局内関係者の取材データを総合すると、news23キャスター交代の真相には別の側面もありました。裏番組である日本テレビ『news zero』やテレビ朝日『報道ステーション』との視聴率争いが熾烈を極めるなか、経営陣は「番組の大幅な若返りと刷新」を要求。膳場氏が培ってきた重厚なトーンに対し、よりエンタメ性や親しみやすさを付加したい制作サイドとの間で、番組の方向性をめぐる水面下の摩擦があったと囁かれています。
その後、2016年春のリニューアルで白羽の矢が立ったのが、元TBSアナウンサーでパリ在住だった雨宮塔子氏です。雨宮塔子 キャスター経歴のなかでも、バラエティの看板だった彼女が本格的な夜の報道番組へ復帰することは異例の大抜擢でした。元朝日新聞の星浩氏とコンビを組み、等身大の女性目線を伝えることで視聴者層の開拓を目指しました。
ところが、わずか3年後の2019年5月、雨宮氏は番組を去ることになります。このnews23キャスター降板理由について、当時の一部週刊誌は「制作陣との意見対立」や「視聴率の低迷」を書き立てました。しかし、現場記者の証言によると、本質はTBSが敢行した「2019年大改革」に伴う契約満了でした。TBSは他局の看板であった小川彩佳アナの引き抜き工作を水面下で進めており、新体制へ移行するための「非情なリセット」が行われたのが交代劇の真相でした。