HIMARIの演奏が単なる「早熟の天才少女」という枠組みを完全に脱ぎ捨て、本格的なヴィルトゥオーソとして評価される根拠は、その精密無比なボウイングと圧倒的な音圧にあります。
国内外のコンクール実績を見ると、6歳から出場した主要コンクールで40以上のグランプリや第1位を総なめにしてきました。2019年の「第12回アルテュール・グリュミオー国際バイオリンコンクール」や「アンドレア・ポスタッキーニ国際バイオリンコンクール」での最年少優勝、そして2021年の「リピンスキ・ヴィエニャフスキ国際バイオリンコンクール」における特賞グランプリ受賞は、欧米の音楽評論家たちに強烈な衝撃を与えました。
そして彼女の表現を極限まで高めているのが、現在貸与されている1717年製ストラディバリウス「Hamma(ハンマ)」です(実業家・前澤友作氏らによる支援プロジェクト等を通じて貸与)。300年以上の時を超えた名器は弾き手を選ぶと言われますが、HIMARIの小柄な身体から繰り出されるボウイングは楽器の持つ豊かな倍音を極限まで引き出し、ホールの最後列まで艶やかな響きを届けています。