澤井啓夫のキャリアを語る上で避けて通れないのが、『ボボボーボ・ボーボボ』の連載終了後に『週刊少年ジャンプ』でスタートした次回作『チャゲチャ』の存在だ。この作品は、わずか8話という異例の早さで打ち切りとなり、ジャンプ史上に残る超短期連載として話題を集めた。
前作の大ブームから一転、厳しい現実に直面したこの出来事は、漫画業界におけるヒットの難しさと連載レースの過酷さを物語っている。だが、澤井はこの挫折を単なる敗北とは捉えていなかった。圧倒的なテンポで突っ走るスタイルを愚直なまでに貫いた姿勢は、一部のマニアから「伝説の打ち切り作」として今なお愛され続けている。失敗を恐れずに挑戦し続ける孤高のスタンスこそ、澤井啓夫という漫画家を真に象徴するエピソードと言えるだろう。