この洗練された食空間の成り立ちを語る上で欠かせないのが、星野リゾートを率いる星野佳路代表の思想だ。「村民食堂」という名には、かつて文豪や地元住民が集った温泉宿の社交場のように、旅人と地域の人々が同じテーブルで信州の恵みを分かち合ってほしいという願いが込められている。
隣接する「星野温泉 トンボの湯」から湯上がりにそのまま歩いて訪れ、湯上がりのクラフトビールを喉に流し込む。点としての食事ではなく、温泉、散策、宿泊、食事がひとつの流れるような体験としてデザインされている。点在する魅力が有機的につながり合うことで、滞在そのものが深い充足感に満たされていく。