日本国内において「DC」という二文字が持つ歴史的な文脈を無視することはできない。1980年代、日本のファッション・アパレル産業に空前の爆発をもたらしたのが「DCブランド(デザイナーズブランド&キャラクターズブランド)」ブームだった。独自の尖った世界観を提示するデザイナーの服を身に纏うこと自体が、当時の若者にとって最大の自己表現でありステータスだったのだ。
黒を基調としたアヴァンギャルドなシルエット、個性を前面に押し出したグラフィック。当時の日本を覆った熱狂は、ファッションの枠を超えてカルチャー全体の主導権を握っていた。現在、その先進的なスピリットはハリウッドの映像表現やアパレルコラボレーションへと姿を変え、新たな形で息づいている。