日本の出生数減少と高齢化率の上昇は、過去数年間の政策議論の中核であり続けてきた。前首相の岸田文雄氏が打ち出した「次元の異なる少子化対策」や、司令塔として発足したこども家庭庁の取り組みは、一定の制度的基盤を整えた。さらに、地方の人口流出防止や内需主導の成長を試みる石破茂政権のもとでも、抜本的な人口構造の歪みを修正するための議論が熱を帯びている。
しかし、制度の拡充だけで若者の不安が直ちに解消されるわけではない。映画『PLAN 75』が提示したような高齢社会の極限的スケッチは、単なるフィクションとして切り捨てられないリアルな感触をもって私たちに迫る。こうした重厚な社会問題・未来予測の議論に接する時、若者世代が「自分たちに何ができるのか」という根本的な問いを突きつけられるのは当然のことだ。