なぜツボを押すだけで、これほど劇的に頭が冴え渡るのか。その根底には千数百年の歴史を持つ東洋医学の知見と、現代生理学の合流点が存在する。身体の表面に存在するツボ(経穴)は、全身を巡るエネルギーの通り道である「経絡」の要所であり、自律神経の網の目と深く連動している。
日中の強烈な眠気は、本来優位であるべき交感神経の働きが低下し、リラックスモードである副交感神経が過剰に優位へ傾くことで引き起こされる。適切なツボ刺激を与えることで、低下していた交感神経を瞬時に刺激し、脳内の血流量を急上昇させることが可能だ。身体の自律神経バランスを意図的に切り替えるスイッチとして、ツボ刺激は最も手軽で副作用のない生理的介入アプローチと言える。