宅配便という概念を日本に定着させたパイオニアは、かつてヤマト運輸株式会社を率いた小倉昌男氏だ。同社が開発した宅急便は、それまで法人中心だった輸送市場に「個人が電話一本で荷物を送れる」革新をもたらした。これが今日の小口配送ビジネスの原型となっている。
混同されやすい配送サービスとの明確な違いを押さえておきたい。ポスト投函を基本とする「メール便」は、受領印を必要とせず、厚みや重量に限度がある書類や薄型商品の配送に適した形態だ。一方、「路線便(特別積合せ貨物運送)」は主に企業間の大口荷物をトラックの定期便に積み合わせて運ぶ仕組みを指す。これらに対し、受領印の受け取りを徹底し、指定の日時や時間帯に荷物を確実に手渡す安心感こそが、小口配送ならではの強みだ。