広島「平和の灯」はなぜ消えない?灯火に託された誓いと仕組みの全貌

広島「平和の灯」はなぜ消えない?灯火に託された誓いと仕組みの全貌

広島「平和の灯」はなぜ消えない?灯火に託された誓いと仕組みの全貌についての疑問解決ガイドをお届けします。

平和の灯に点火された火種には、語り継ぐべき数奇な歴史があります。1964年の建立にあたり、全国から様々な由緒ある火が集められましたが、その原点の一つとして深く知られているのが、福岡県八女市(旧星野村)に伝わる「原爆の火」です。

被爆直後の広島へ入市し、叔父の遺骨を探し歩いた元兵士・山本達雄氏が、「無念の思いを忘れてはならない」と、市街地でくすぶり続けていた煙草の火種をカイロに移して故郷・福岡へ持ち帰りました。山本氏はその火を自宅の仏壇や火鉢で20年以上にわたって絶やすことなく守り続けました。

のちにこの火は星野村の「平和の塔」に託され、全国各地の古寺から採られた火や、全国の産業界を代表するコンビナートの種火などとともに合火され、広島の平和の灯へと受け継がれました。怒りと悲しみの炎を、未来への誓いと平和を願う祈りへと昇華させた人々の強い意志が、現在の灯火に息づいています。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。