給与体系の改革が報じられる一方、ネット上や隊員コミュニティの反応は決して諸手を挙げた賛同ばかりではありません。SNSや掲示板、現役隊員・OBのクローズドなコミュニティでは、歓迎の声と冷ややかな諦意が入り混じっています。
自衛官給与引き上げのネットの反応を分析すると、世論とおよその現場感覚が浮き彫りになります。
「命を預けて国を守っているのだから、一般公務員の1.5倍〜2倍もらっても文句はない」
「危険手当が上がるのは当然。今までが安すぎた」
「これで志願者が増えて、現場の一人あたり負担が減ってくれればいいが……」
民間や一般ユーザーからは好意的な意見が大半を占める一方、現役隊員の手記や内部告発めいた投稿にはシビアな指摘が目立ちます。
「基本給が数万円上がっても、残業代(超過勤務手当)が一切出ない『給特法』的な仕組みは変わっていない。演習や当直、突発待機で月に何十時間拘束されても固定給のまま。時間給換算したときの割に合わなさを解消しなければ、優秀な若手は民間企業へ流出し続ける」
自衛官は任務の性質上、24時間勤務態勢が前提とされており、超過勤務手当の代わりに基本給に一定の割合が上乗せされる仕組みが採られています。しかし、業務の高度化や人手不足による一人あたりの業務量激増に対し、この固定手当が見合っていないという根本的な不満は依然として燻っています。