インターネット上の掲示板やSNSでは、時として極端な言説が独り歩きすることがあります。「松本山雅は昔ながらのロングボール放り込みサッカーに戻った」「走るだけで戦術がない」といった批判はその典型例です。
しかし、実際のトラッキングデータや走行距離を精査すると、この見方は明白な誤解であることが分かります。現代の松本山雅が目指しているのは、無秩序なロングボールではなく、「相手DFラインの背後へ意図的に走者を走らせ、コンパクトな陣形を保ったままセカンドボールを狩り取る」計算されたプレッシング戦術です。
また、失点シーンばかりが切り取られて批判されがちなディフェンス陣ですが、枠内シュートを打たれた本数そのものはリーグ全体で見ても下から数えた方が早い(=相手に決定機を多く作らせていない)という隠れた事実があります。ネット上の断片的な感情論に惑わされず、ピッチ全体を俯瞰したスタッツに目を向けることが、チームの実像を正しく捉えるためのリテラシーと言えます。