大阪の和菓子界において、大阪 名物 和菓子 どら焼きとしての確固たる地位を築き上げたのが、甘味処もぐらやの「もの字焼」です。創業60余年を数える老舗であり、その歴史は試行錯誤の連続でした。
もぐらやには代々受け継がれてきた代表銘菓が存在します。創業期に人気を博した初代看板「もぐらや餅」、甘辛いタレと香ばしさが下町の人々の足を止めさせた2代目看板「みたらし団子」、そして満を持して開発され、今や「究極のどら焼き」と称される3代目の看板商品こそが、このもぐらや もの字焼です。
ユニークな商品名にある「もの字」の由来について、歴代の職人や店頭の口伝では3つの意味が込められていると語られます。1つ目は、屋号であるもぐらやの「も」。2つ目は、口に運んだ誰もが「もっと食べたい」と感じる美味しさの「も」。そして3つ目が、最上級の味を妥協なく追求する「もっとも(最)」の「も」です。この言葉遊びのような命名の裏には、「安くて本当に旨いものを腹いっぱい食べてほしい」という、大阪商人ならではの粋と心意気が息づいています。