甘麦大棗湯を正しく作用させるためには、飲むタイミングの厳守が不可欠です。基本は胃の中に食べ物が入っていない「食前(食事の30分〜1時間前)」または「食間(食後約2時間)」の空腹時に服用します。白湯に溶かして立ち上る香りを感じながらゆっくり飲むと、アロマテラピーのようなリラックス効果も得られます。
もし「服用しているのに効かない」と感じる場合、いくつかの原因が考えられます。
第一に、症状の原因が「熱の昂ぶりや実証(体力が充実し過剰なエネルギーがある状態)」ではなく、強い気滞(ストレスによる強い気の滞り)や血虚など、別の病態が主軸にあるケースです。この場合、抑肝散(よくかんさん)や柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)など別の処方が適している可能性があります。また、服薬のタイミングが食後になってしまっているなど、吸収効率が落ちていることも確認すべきポイントです。