月の都とはどんな場所か?かぐや姫が涙した真相と不老不死の冷徹な構造

月の都とはどんな場所か?かぐや姫が涙した真相と不老不死の冷徹な構造

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『竹取物語』が提示した「月の都」の原型は、千年以上の時を経て現代のポップカルチャーに極めて色濃く継承されています。その代表格が、世界中に熱狂的なファンコミュニティを持つ同人ゲーム『東方Project』シリーズです。

同作において、月の都 東方 設定は驚くほど古典の精神的エッセンスを精密に再構築しています。作中に登場する月の都は、地上の「穢れ」を極度に嫌悪する排他的な超高度文明として描かれます。地上界の生き物が寿命を迎え、死ぬことそのものを「穢れの根源」と定義し、不老不死の民が純潔な都市を築いているという世界観です。そこでは、蓬莱山輝夜(かぐや姫をモチーフとしたキャラクター)や八意永琳らが、禁忌の秘薬である「蓬莱の薬(不老不死の薬)」に手を染めたことで都を追放されるというバックストーリーが展開します。

SNSやファンコミュニティの生の声を見ても、「竹取物語の冷徹な天人設定を最も解像度高くエンタメに落とし込んでいる」「単なるおとぎ話だと思っていた月と地上の対立構造が、ゲームの背景設定を知ることで古典文学の凄みとして腑に落ちた」といった声が数多く見受けられます。永遠の生と潔癖を追求した結果、生命の躍動や感情を失ってしまった月の人々と、不条理で泥臭い地上界という二項対立は、現代のクリエイターたちにとっても尽きない創作の源泉であり続けています。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。