「お米300グラムを計量器で量ったけれど、炊飯器の水位線にぴったり合わない」という声は少なくありません。炊飯器の内釜に刻まれている「1」「2」「3」といった目盛りは、あくまで「付属の180ml計量カップですりきり量った生米」を基準に設計されているためです。
お米300グラムを失敗なく炊き上げるための水の黄金比は、「米の重量に対して1.4〜1.5倍の水」、または「米の体積に対して1.2倍の水」です。
白米300グラム(2合=容積360ml)を基準にすると、加えるべき適正水量は420ml〜450mlになります。
- 標準の硬さ(おすすめ): 水420〜430ml(重量比約1.42倍)
- 柔らかめ・お年寄り向け: 水450ml(重量比約1.5倍)
- 硬め・丼もの・カレー用: 水400ml(重量比約1.33倍)
炊飯器の内釜を使用する場合は、まず300グラムのお米を研いで内釜に入れたあと、平らな場所に内釜を置き、両目の高さを目盛りに合わせて「白米・2」の線の中央に水面を一致させます。少しでも内釜が傾いていると水深が変わり、炊き上がりにムラができるため、水平な調理台の上で目線を落として確認する作業が肝要です。
さらに、味を劇的に左右するのがお米の正しい研ぎ方と浸水時間です。乾燥しているお米は、最初の水分をもっとも急激に吸い込みます。そのため、最初に注ぐ水はカルキ臭のない浄水器の水やミネラルウォーターを使い、軽く2〜3回かき混ぜたら10秒以内にすぐ捨てるのが鉄則です。ヌカの溶け出した濁った水を吸わせないことが、嫌な臭いを防ぐ最大の防壁になります。
その後は指先を軽く広げ、シャカシャカとボールを握るような手つきで20〜30回ほど優しくかき混ぜ、水を2回ほど替えてすすぎます。ゴシゴシと力を入れて擦り合わせると米粒が割れ、炊き上がりがべたつく原因になります。研ぎ終えた後は、夏場は30分以上、冬場は1時間以上しっかりと水に浸してから炊飯ボタンを押すことで、中心部までデンプンが十分に糊化(こか)し、ふっくらとしたツヤと甘みが引き出されます。