冷凍ご飯から失敗のないおにぎりを作るための前提条件は、「アツアツになるまで完全に加熱し切る」ことです。解凍ムラを残したまま握ると、中心部のβ化デンプンが核となって全体が脆く崩れ出します。メディアや著書累計19万部を誇る冷凍生活アドバイザー・西川剛史氏や、SNSで絶大な支持を集める時短料理研究家の若菜まりえ氏が発信する知見でも共通しているのは、電子レンジ解凍の加熱時間を惜しまず、芯まで均一に蒸気を巡らせる重要性です。
基準となる加熱時間の目安は以下の通りです。
- 冷凍ご飯150g(おにぎり約1個分):500Wで約2分30秒〜3分/600Wで約2分〜2分20秒
- 冷凍ご飯200g(大盛り1個分):500Wで約3分30秒/600Wで約2分50秒〜3分
加熱直後は茶碗の中央と外周で温度差が生じやすいため、一度しゃもじで空気を含ませるように底から大きくほぐし、1分ほど蒸気をなじませることが冷めても美味しい握り方のコツです。この工程を経ることでお米表面の余分な水滴が均質化され、結着力が最大化します。
また、絶対にやってはならないのが「自然解凍」です。デンプンの老化(β化)は0℃〜4℃の低温域、次いで室温付近で最も活発に進みます。凍ったまま放置して室温に戻すと、水分が分離してお米がボロボロになるだけでなく、食中毒菌の温床にもなり得ます。