ファン初心者が最も混乱しやすいのが、「年齢順」と「入所順(芸歴)」のねじれです。学校社会では学年が絶対的な基準ですが、芸能界、とりわけ旧ジャニーズの伝統を受け継ぐ現場では「入所日」が先輩後輩の基本ルールとなります。この2つのヒエラルキーが交差する瞬間にこそ、独自の人間ドラマが存在します。
象徴的な例が、Snow Manの目黒蓮とラウール、そして年長組の関係です。目黒蓮は2010年10月入所、ラウールは2015年5月入所ですが、最年長の深澤辰哉と阿部亮平は2004年入所。ラウールから見れば、深澤や阿部は「自分が1歳の時から事務所で踊っていた大先輩」にあたります。実年齢が11歳離れているだけでなく、芸歴でも11年以上の差があるため、グループ結成当初に敬語からタメ口へ移行するプロセスには相当な葛藤があったと、当時の特番インタビューやドキュメンタリーで率直に語られています。
また、WEST.における神山智洋(1993年生まれ)と重岡大毅(1992年生まれ)の関係もファンの間では有名です。学年は重岡が1つ上ですが、入所は神山が2004年、重岡が2006年と神山が2年先輩。初期は重岡が敬語を使って接していたものが、同じグループとして活動する中で対等な「相棒」へと変化していった歴史は、関係性の深みとして語り草になっています。
ネット上では時折、「後輩が生意気な態度を取っている」「上下関係が崩壊している」といった的外れな批判が散見されますが、現場を観察すればそれは完全な誤解であることが分かります。厳しい下積み時代を共有したからこそ生まれる「相互リスペクトを前提とした脱・上下関係」こそが、現代のグループが長続きする秘訣なのです。