音楽的なアプローチにおいても、『トワイライト』には来生たかおならではの緻密な作曲テクニックが凝縮されています。短調(マイナーキー)を基調としながらも、随所にメジャーセブンス(M7)やテンションコードを取り入れることで、単なる歌謡曲にとどまらない洗練されたシティポップ・ニューミュージックの響きを生み出しています。
AメロからBメロへと流れるように進む哀愁の展開から、サビでふっと視界が開けるようなドラマティックなコードワークは圧巻です。特に名匠・萩田光雄によるストリングスとアコースティックギターを巧みに配したアレンジは、メロディの美しさを最大限に増幅させています。
サビの終わりで繰り返される印象的なリフレインと、切なく消え入るようなアウトロの設計は、夕暮れ時のグラデーションが夜の帳へと溶けていく時間の移ろいを見事に音楽化しています。