プレイヤーに限られたリソースと逃げ場のない緊張感を与えるサバイバルホラーという金字塔を打ち立てたのは、株式会社カプコンが手がけたバイオハザードシリーズである。その第一作を生み出したゲームデザイナー三上真司の思想は、追われる恐怖と打ち勝つ達成感の緻密な計算に基づいていた。
狂気に満ちた洋館で遭遇するゾンビの最初の振返りカット、そして屈強な肉体を持つ「タイラント」や執拗に追撃してくる「ネメシス」。これらは単なる怪物ではなく、プレイヤーの安心感を根底から崩壊させる機能美すら備えた脅威として設計された。時代の変化とともにグラフィックが極限まで高められた現代においても、その本質的な設計思想は変わらない。