順風満帆に見えた天才左腕のキャリアですが、肩や肘の痛みに悩まされる苦難の時期が訪れます。思うような球が投げられない焦燥感、リハビリの孤独、そして引退という二文字が頭をよぎる日々。アスリートにとって最も残酷なこの時間を、一番近くで共に歩んだのも妻でした。
「どんな決断をしても味方でいる」という変わらぬ姿勢は、今中氏にとって何よりの救いとなりました。30代前半という若さで現役引退を決意した際も、二人はじっくりと話し合い、将来の道を共に見据えたと伝えられています。現役時代の華々しいマウンドだけでなく、人知れず苦しんだ暗闇の時期を共に乗り越えたからこそ、二人の絆は揺るぎないものとなりました。