かつて三宮の地下街「さんちか(神戸地下街)」などに店舗を構えていたキデイランド三宮店は、神戸の若者文化やファミリー層のライフスタイルを彩回する重要な拠点でした。ステーショナリーやぬいぐるみ、輸入雑貨など、流行の最先端キャラクターが揃う場所として、神戸っ子にとっての思い出のランドマークとなっていたのは紛れもない事実です。
店舗が姿を消した決定的な要因は、商業施設側の都市再開発とキデイランド側の経営戦略転換という2つの側面から説明できます。
第1に、商業施設(さんちか等)の耐震改修および全面的なMD(マーチャンダイジング)再編です。阪神・淡路大震災以降、神戸都心部の地下街や商業ビルは段階的な耐震補強工事やフロア構成の見直しを進めてきました。特に三宮駅周辺の地下動線では、通勤・通学客をターゲットとした飲食・デイリーニーズ重視の区画割りが推進され、旧来型バラエティショップの区画維持が困難になった経緯があります。
第2に、キデイランドの出店モデルが「駅前小型バラエティ店」から「大型複合SC(ショッピングセンター)型店舗」へシフトした点です。2000年代以降、キデイランドは単なるキャラクター雑貨店から、「スヌーピータウンショップ」「リラックマストア」などの公式IPショップをインショップ展開する大型体験型ストアへと事業構造を大きく転換させました。これにより、敷地面積に限りのある地下街店舗を整理し、広大なフロアを確保できる郊外・ウォーターフロントの大型商業施設へ拠点を集約するスクラップ&ビルドが断行されたのです。