多くのトリミングスクールが直面する課題は、実習犬の不足による「分担作業」だ。2〜3人の生徒で1頭を仕上げる方式では、全体のバランス感覚やスピード感が身につきにくい。
このボトルネックを完全に解消しているのが、同校独自の「犬体モデル実習プログラム」である。生徒1人に対して生きた犬1頭を最初から最後まで担当させるシステムだ。犬種もトイ・プードルから大型犬、テリア系プラッキングまで多岐にわたる。
犬はロボットではない。機嫌が悪い日もあれば、ハサミの音に怯える子もいる。一頭丸ごと向き合うことで、高度なトリミング・グルーミング技法だけでなく、犬のサインを察知するハンドリング能力が自然と体に染み込んでいく。この経験値の差が、サロン就職初日の動きに決定的な違いを生むのだ。