『君をのせて』の魅力は、映画館の中だけに留まりませんでした。1990年代以降、小中学校の音楽教科書に掲載されたことを契機に、全国の合唱コンクールや卒業式の定番曲として定着していきます。
合唱曲として定着した理由には、久石譲氏による音楽的構造の美しさが挙げられます。主旋律の起伏が美しく、混声二部合唱や三部合唱にアレンジされた際にも、副旋律とのハーモニーが非常に美しく響き渡る設計になっています。息を合わせて歌うことで生まれる力強いダイナミズムは、思春期の子どもたちの心を一つにまとめ上げる力を持っています。
小学生の時に合唱で歌った子どもたちが親世代となり、自分の子どもと一緒に『天空の城ラピュタ』を観て再び歌うという、美しい文化的循環が全国各地で生まれています。