なぜ今、大規模な運賃引き上げが必要となったのか。その決定的な理由は、バス業界全体を揺るがすドライバー不足と燃料費高騰という二重苦にあります。
物流・運輸業界における時間外労働規制(いわゆる2024年問題)以降、運転士の労働環境改善や待遇引き上げは待ったなしの経営課題となりました。若手ドライバーの確保やベテラン運転士の定年退職に伴い、人員確保のための賃金改善原資が必要不可欠となっています。
加えて、世界的なエネルギー価格の不安定化に伴う軽油価格の高止まり、さらにはEVバス導入や安全保安装置の更新といった設備投資負担が重くのしかかっています。単なる収益確保ではなく、「地域の移動手段を途絶えさせないための防衛的改定」という側面が色濃いのが実情です。