全寮制に近い環境で全国から選手が集まる広陵高校ですが、かつての体育会系にありがちだった「上級生が下級生をこき使う」ような文化は完全に排除されています。
広陵の寮生活において象徴的なのが、「下級生を最優先にする」という逆転の発想です。洗濯や掃除といった雑用を上級生が率先して行い、下級生はまず環境に慣れて野球と学業に集中させるという方針がとられています。かつて存在した上級生の身の回りの世話をする付き人制度も中井監督の手によって廃止され、理不尽な上下関係を撤廃しました。
親元を離れて共同生活を送る選手たちに対して、監督自らが親代わりとなって接し、感謝と思いやりの精神を叩き込みます。この徹底した寮生活の規律と絆が、試合終盤のベンチの一体感や、ピンチの場面で仲間を助け合うチームワークとなって発揮されているのです。