テレビ画面で見せる激越な論客としての表情は、彼女が持つ多面的な活動のほんの一部に過ぎない。英文学者としてシモーヌ・ド・ボーヴォワール研究などに深く打ち込み、数多くの翻訳や著作を残してきた知的な功績は、バラエティ番組のテロップで紹介されることはほとんどなかった。
さらに興味深いのは、彼女の表現活動が学術や言論の領域にとどまらない点だ。近年では自らシャンソンを歌う歌手としてのステージに立ち、精力的な絵画制作や個展の開催など、アートを通じた自己表現にも傾倒している。毒舌論客というパブリックイメージとは対極にある、繊細で豊かな芸術的感性こそが、彼女の人間的な深みを支える源泉となっている。