生態系の危機が叫ばれる一方で、光明も差している。湾内各地で急速に広がっているのが、海草のアマモを植え付けて炭素を固定化する「ブルーカーボン」の取り組みだ。民間企業と地元自治体、NPOが連携し、かつて埋め立てによって失われた浅瀬や干潟の再現が進められている。
堺市沿岸や阪南市沖では、ボランティアの手で移植されたアマモ場が広がり、アサリやガザミ(ワタリガニ)の幼生が姿を現し始めた。水質浄化の数値データも改善傾向を示しており、単なる環境保護の枠を超えて、二酸化炭素削減のクレジット取引と連動させた持続可能なエコシステムが構築されつつある。