炎上動画の拡散直後から、ネット上ではスシロー迷惑行為犯人特定を目的とした過激な調査活動、いわゆる「ネット特定班」の動きが加速しました。動画に映った少年の顔立ちや着用していた衣服、さらには店内の背景情報などを手がかりに、熊本県内の公立中学校に通う生徒ではないかという情報が瞬く間に浮上。SNS上では「はると」といった実名とされるニックネームや、Instagramアカウントのスクリーンショット、さらには家族構成や自宅の所在地とされる真偽不明の情報までが瞬時に晒し上げられる事態へと発展しました。
この事態を受け、名指しされた地元の中学校には全国から抗議や嫌がらせの電話が殺到することとなりました。報道各社の取材に対し、当該中学校側は生徒が関与した事実関係を認めつつ、「生徒たちへの指導に活かす」と重く受け止めるコメントを発表しました。地域教育委員会や学校関係者は臨時の全校集会や保護者説明会を開催し、情報モラル教育の再徹底に追われることとなりました。
しかし、ネット上の反応は留まるところを知りませんでした。デジタルタトゥーとして一度刻まれた個人情報は消えることなくアーカイブされ、事件から年月が経った現在でも就職や進学の局面で影を落とし続けています。軽率な承認欲求の代償としてはあまりに重く、若年層におけるSNS利用リテラシーの欠如と、匿名の群衆による過剰な私刑行為の危うさを同時に浮き彫りにした局面でした。