打ち上げ回数の急増に比例して持ち上がるのが、宇宙環境の保護と安全保障上の地政学的リスクという重い課題だ。
打ち上げ後に残される使用済みロケット段や、高軌道上での分離パーツが将来的なスペースデブリ(宇宙ゴミ)化するリスクに対して、国際社会の目は厳しい。とりわけ、防衛省やJAXAなどの日本側関係者が警戒を募らせるのは、中国の「衛星捕獲・制御技術」との連携だ。静止軌道上で動作不能となった自国衛星を補修・移動させる名目で開発されているロボットアーム搭載衛星が、同機によって頻繁に静止軌道へ送られている。これが有事の際、他国の安全保障衛星を機能不全に陥れる「対宇宙兵器(ASAT)」へ転用される懸念を拭い去ることはできない。