Smap×資生堂Cmの真相|Tsubakiにトップ女優が集結した理由

Smap×資生堂Cmの真相|Tsubakiにトップ女優が集結した理由

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2000年代初頭の日本のヘアケア市場は、P&Gの「パンテーン」やユニリーバの「ラックス」といった外資系メガブランドが強大な資本力で席巻し、国産化粧品の雄であった資生堂は苦戦を強いられていました。その劣勢を一夜にして覆すべく、2006年3月に投入されたのが新ブランド「TSUBAKI(ツバキ)」です。

広告業界関係者の記録によると、資生堂がこのローンチに投じた広告宣伝費は推定50億円という前代未聞の規模でした。当時、一般的なトイレタリー商品の年間広告費が10億〜15億円程度であった時代において、単一商品の立ち上げにここまでの巨費を集中投下した例は他にありません。街中の巨大看板、電車の中吊り広告、そして民放各局のゴールデンタイムを埋め尽くしたスポットCMの波状攻撃により、TSUBAKIは発売からわずか約1カ月で累計売上100億円を突破。瞬く間に国内シャンプー市場のトップシェアを奪還しました。

この爆発的な初動を支えた最大のエンジンが、華麗な女優陣とSMAPの『Dear WOMAN』が融合した初代テレビCMでした。単に「髪の傷みを補修する」という機能的価値を訴求する従来型のアプローチを捨て去り、「日本の女性であることの誇り」という情緒的・文化的なアイデンティティに直接訴えかける演出は、多くの生活者に強烈なカタルシスを与えたのです。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。