現代の肩関節外科において、標準的な術式として確立されているのが関節鏡下バンカート修復術です。
従来の大きく皮膚を切開するオープン手術とは異なり、肩に数ミリ〜1センチ程度の小さな穴を3〜4箇所開け、内視鏡カメラと細い専用器具を挿入して行います。関節鏡で内部を高精細に観察しながら、剥がれた関節唇と関節包靭帯複合体を剥離・授動し、骨に打ち込んだ生体吸収性の微小なアンカー(糸付きのビス)を用いて、元の骨の位置へ強固に縫い付けます。
筋肉を大きく切離しないため、術後の痛みが少なく、筋肉の機能低下や関節の拘縮を最小限に抑えられるのが大きなメリットです。入院期間は施設によって異なりますが、おおむね2泊3日から1週間前後が一般的です。
気になる医療費についてですが、バンカート修復術は公的医療保険の適用対象となります。3割負担の場合、手術と入院を合わせた総額は窓口負担で約30万〜40万円前後となりますが、高額療養費制度を利用することで、一般的な所得区分の方であれば実際の自己負担額は約8万〜10万円前後(差額ベッド代や食事代を除く)に抑えることが可能です。